Bottle/Exercise/CypherVol.0

佐藤雄一さんから、以下の朗読&トークイベントにお誘いいただいたので、ご案内いたします。時間のある方、ぜひどうぞ。 僕も、朗読前のトークに顔を出せればいいなと思ってます。

Bottle/Exercise/CypherVol.0
+佐藤雄一5時間「なぜサイファーか?」(虹釜太郎[パリペキンレコーズ]5時間塾「5H」連動企画)
http://d.hatena.ne.jp/CAMPCYPHER/
<日時>:4月24日(土)19:00〜21:00 ※雨天決行
<場所>:新宿中央公園 富士見台(屋根あり)
<料金>:FREE
<参加資格>:特にありません。ただし自分の作品を朗読するときは暗記するか、即興(3分以内or32小節以内)でお願いします。ビートボックスをできるひとが当日いるかどうかは不確定です。朗読しない参加者も歓迎です。またいつ来てもいつ帰ってもよいです。
<点数制>:最後に残った朗読参加者でもっとも印象に残ったパッセージを3つ以内あげてもらいます。その点数の多かった詩人がその日の桂冠詩人となります。
<持ち込み>:酒、食べ物など各自持ち込み自由です。ただしゴミはきちんとかたづけてください。

<5H>:サイファーがはじまる5時間前(14:00〜)から、佐藤雄一による「なぜサイファーか?」というトークイベントを行います。こちらも無料で場所は上記と同じです。なお3年にわたって続いている、虹釜太郎氏(パリペキンレコーズ)による5時間イベント「5H」との連動企画となります。2010年の「5H」は1月磯部涼、3月tamaru、4月suzueli、5月陣野俊史、6月原雅明編(敬省略)となっているそうです。
http://d.hatena.ne.jp/toxicdragon/

サイファーとは、HIP HOP用語であり、路上で輪になってフリースタイルを繰り出しあうエクササイズのことを指します。言葉がしゃべれ、ひとが集まれる場所があればいつでだれでもできる、というローコストな気軽さゆえに、それは世界中に普及しています。また、そこで言葉とリズムを練ったラッパーが強度のあるパッセージを生み出してもいます。HIP HOPという文化の射程を考えたとき、そのいちばんコアとなっているのはこのサイファーでしょう。と同時に、韻文、詩歌というパースペクティヴからみれば、それは歌垣や連歌、句会などとも共通するエクササイズです。

フランスの哲学者ジャック・デリダは詩を「apprendre par coeur(心臓で学ぶ=暗記する)」ことといっています。それをうけて次のようにいえるのはないでしょうか。詩とは、わたしがあなたの言葉を覚えられるか、あなたにわたしの言葉を覚えさせることができるか、というもっともありふれた、そしてもっとも困難でもあるコミュニケーションから、言葉を記憶に残すためのリズム(心臓)を、言葉を練ることそのものでつくり、特定の時代や空間、言語からもっとも遠くまで漂流させる翻訳可能性を練ることである――いわば言葉によって言葉を入れる壜をつくる「投壜通信」である。Bottle/Exercise/Cypherはそのような詩の可能性をもういちど目に見えるようにするためのエクササイズです。