現代短歌ミニシンポ in 富山「〈いま〉を吹き抜ける」のお知らせ
この度、現代短歌の最前線を走る二人の歌人、山階基さんと笠木拓さんが、第一歌集を刊行されました。それを機に、関東から山階さんをお迎えし、富山在住の笠木さんとともに、新歌集について、そして、お二人が注目する現代短歌の動向、面白さ、読みどころなどを縦横無尽に語り尽くしていただくクロストークを企画いたしました。
富山の地でこのようなイベントが開かれるのも少ない機会だと思います。短歌や詩歌に興味ある方、「言葉」が好きな方、短歌って何だろうという方、お近く遠くを問わず、ぜひご参集ください!
山階基第一歌集『風にあたる』(短歌研究社)、笠木拓第一歌集『はるかカーテンコールまで』(港の人)刊行記念
「現代短歌ミニシンポジウム in 富山 〈いま〉を吹き抜ける」
日時:2019年11月10日(日)、午後1時開場、午後1時半開始
場所:富山・高志の国文学館・研修室101
http://www.koshibun.jp/guidance/access.html
参加費:1000円(公開歌会に出詠参加される方は別途500円ご負担ください。当日、おつりが発生しないようご協力お願いします)
なお、高校生以下は参加費無料といたします!
セッション1 公開歌会~短歌を読む・語る 午後1時半~午後2時45分
ゲストの山階基、笠木拓を交えての公開歌会(司会:黒瀬珂瀾)
歌会って何? 短歌ってどうやって批評するの?
どんな短歌トークが拡がるか、どなたも参加歓迎の公開歌会。
ゲスト2名の他、希望参加者を募集。
セッション2 現代短歌ミニシンポジウム 〈いま〉を吹き抜ける 午後3時~午後5時
出演:山階基・笠木拓 (司会:黒瀬珂瀾)
※新歌集クロストーク(好きな歌10首選発表)
※ここ10年のイチオシ現代短歌5首を巡って
※〈いま〉、短歌を作る~東京そして富山で詠むということ
※会場との相互トーク
当日は資料を配布しますので、歌集をお手持ちでなくとも問題ありません。会場にて新歌集の即売も考えておりますが、現在調整中です。
終了後、懇親会もございます! ぜひご参加ください! 会費5000円の予定です。
「韓国料理と焼肉酒房 とんコギ」 富山市内幸町3-1 エイゼン第一ビル 2F
お申込みはメールフォーム(http://www.kurosekaran.com/mail/postmail.html)もしくは黒瀬のツイッター(https://twitter.com/karan_mirai)にDMどうぞ。その際、
1・お名前 2・連絡のつくメールアドレスなど
3・歌会への出詠参加を希望するかどうか 4・懇親会の出席・欠席
をご明記ください。会場は研修室半分使用のため、お席に限りがあります。お早目のお席の確保をお勧めします(ご希望に添えない場合は申し訳ありません)。
~公開歌会について~
公開歌会はゲスト以外に出詠参加希望者を募集します!
歌会とは、作った短歌をみなで持ち寄り、お互いに批評したり感想を言いあったりする会のことです。短歌を作るのが初めての方、歌会に初挑戦の方も大丈夫! 山階さん、笠木さんを交えての楽しい短歌の時間をお過ごしください。
当日は歌会への出詠参加者が会場の前方で歌会を行い、その様子を他のイベント出席者に自由に見学いただく形となります。歌会に初めて触れる方でも、参加・見学を通して、「歌会とはこういうものか」とご実感いただけることでしょう。
歌会への出詠参加希望者は、申し込み時にその旨をお知らせください。出詠参加申し込み締め切りは10月14日(月祝)とさせていただき、応募者が定員を超えた場合、抽選といたします。出詠参加の方のみ参加費とは別途500円ご負担ください。短歌のご提出については改めてご案内します。
~ゲストご紹介~
山階基(やましな・もとい https://twitter.com/chikaiuchini)
1991年生まれ。2010年より作歌。早稲田短歌会出身。未来短歌会「陸から海へ」出身。短歌同人誌「穀物」などに参加。第59回短歌研究新人賞次席。第64回角川短歌賞次席。第6回現代短歌社賞次席。2019年『風にあたる』(短歌研究社)を上梓。短歌同人誌を中心に組版やデザインを手がける。
自選5首
ほっといた鍋を洗って拭くときのわけのわからん明るさのこと
菜の花を食べて胸から花の咲くようにすなおな身体だったら
三基あるエレベーターがばかだからみんなして迎えに来てしまう
ないような夜と海とのあわいからちぎれる波に洗われていた
夕闇にしずむこの世のおみやげに吊るしたシャツは風が抱き取る
笠木拓(かさぎ・たく https://twitter.com/fakefakefur)
1987年新潟生まれ。石川育ち。富山市在住。2005年から作歌を始める。翌年から「京大短歌」に参加。第58回角川短歌賞佳作。第6回現代短歌社賞次席。現在、「遠泳」同人。2019年、歌集『はるかカーテンコールまで』(港の人)。
自選5首
もうここへやってきている夕映えの手首まで塗るハンドクリーム
青鷺、とあなたが指してくれた日の川のひかりを覚えていたい
きっと届きはしないから伸ばす手があって夜の螢の辺にふたりいる
ぼくの夢は夢を言いよどまないこと窓いっぱいにマニキュアを塗る
忘れた、といつか答えて笑うだろうこの夕暮れの首のにおいも