吉岡太朗歌集『ひだりききの機械』金沢読書会のお知らせ

とんでもない世界観ととんでもない言語観で、現代短歌の世界に新次元を投げ込んできた、話題の歌集『ひだりききの機械』! このたび、石川県出身である吉岡太朗さんをお招きして、彼の第一歌集『ひだりききの機械』を読む会を金沢にて開きます。小さな会ですが、著者と近しく意見を交わすことのできる貴重な機会ですので、みなさまのご参加をお待ち申し上げております。
懇親会のみの参加も歓迎します。
日時:2015年7月5日(日)、午後1時〜午後5時
会場:ITビジネスプラザ武蔵 研修室3
    https://www.bp-musashi.jp/guide/about/index.html
    〒920-0855 武蔵町14番31号 TEL:076-224-6340
    JR金沢駅から徒歩10分。もしくは北鉄バスで「武蔵ヶ辻」下車。
    「めいてつ・エムザ」スタジオ通り下堤町側エレベータをご利用ください
レポーター:喜多昭夫、島なおみ
参加費:1500円

懇親会 午後5時過ぎから「市場めし あまつぼ」にて。 
    http://www.hotpepper.jp/strJ001117787/
       会費は約3000円程度を予想しています。

参加希望者はこちらのフォームからお名前、ご連絡先、メールアドレス等をご明記のうえでお申込みいただくか、Twitter上で、@karan_miraiまでリプライください。

今回、会場が非常に小さい部屋ですので、参加人数が少数に限られます。定員を超えた場合は、ご参加いただけない場合もありますので、興味のある方はできるだけお早めにお申し込みください。

歌集『ひだりききの機械』はAMAZONでご購入いただけます。当日、資料も用意する予定ですので、歌集をお持ちでなくとも読書会を楽しんでいただけると思います。

 ごみ箱に天使がまるごと捨ててありはねとからだを分別している
 すぐに花を殺す左手 君なんて元からいないと先生はいう  
 新しい世界にいない君のためつくる六千万個の風鈴
 ささやかな夜間飛行の右向きにねむるからだをひだりにむかす
 「今日未明、ハローワークに忍び込み仕事を奪って逃走しました」
 冷蔵庫ひらけばそそぐ橙のひかりのなかで懺悔をしとる
 見えるっていうそのことが美しい降る雪のみな落ちゆく朝に
 対岸に青く光ってローソンはにぎわうけれど美しい墓
 片足になって這いずるわしの背を百の眼窩が見下ろしている
 吐きそうで不気味なぼくはある朝にオエオエマンの称号をえる
 減ることと満ちゆくことの等しさの紅茶を飲むという経験は
 ありとあらゆるいやらしいことして君とそろそろふつうのことがしたいな
 もうなにもころさない手でいいからねわたし消えたりしないよずっと
                              吉岡太朗『ひだりききの機械』より