第二歌集『空庭』のご案内

ようやく、第二歌集の装丁の色校があがってきました。クラフト・エヴィング商會さんにお願いしてよかった。

それにしても批評家としてのわたしを刺激して来る面白い歌集である。
ちょつと愉しくてちよつと怖い気分で、『空庭』に向かつてゐる。
                      ――岡井隆

 明日は来る(永遠に来ぬ)夏を待つ蝉の蛹の幾万光る
 井泉を尋ねゆく師よ我がうちにロプノールあり訪ひがたきかも
 ゆふぐれは裸樹のみを立たしめて自らの名をgoogleる毎日
 ああ吾は誰かの過去世まなかひに雪ふる朝を地の底として
 おおここに高々と「無」が聳えをりグラウンド・ゼロ風吹くばかり
 ビル街に零るる風を仰ぐとき「ジーク・ジオン」といふ叫び声
 

  • 解説・岡井隆
  • 装幀・クラフト・エヴィング商會
  • 出版:本阿弥書店 2009年6月10日初版発行
  • ISBN:978-4-7768-0560-1 C0092
  • 価格:2000円(税抜)

発売日まで、ご予約を受け付けます。ご予約いただいた方には、署名入り、送料無料で発行直後にお届けします。お届け先をご明記の上、ご連絡ください。

空庭